インプラント

前歯のインプラント治療って難しい?|治療の流れやメリット・デメリットについて解説

■前歯のインプラント治療が難しいとされる理由とは?

白い歯の女性

前歯のインプラント治療は、奥歯と比べて難易度が高いとされています。その理由として、以下のような要因が挙げられます。

1. 審美性が求められる

前歯は、笑ったときや会話の際に目立つ部分です。そのため、自然な見た目を再現することが重要になります。インプラントの上部構造(人工歯)が周囲の天然歯と馴染むよう、形や色を精密に調整する必要があります。

2. 骨の厚みや高さが足りないことが多い

前歯の骨は、奥歯と比べると厚みや高さが不足していることが多く、インプラントを埋入するための骨の量が足りない場合があります。特に、歯を失ってから時間が経つと、骨が吸収されてさらに薄くなるため、骨の移植(骨造成)が必要になるケースもあります。

3. 強い咬合力に耐えられるかの問題

前歯は噛み切る動作が多いため、インプラントにかかる力の方向が奥歯とは異なります。強い力がかかるとインプラントが破損したり、適切に固定されたりしないことがあります。そのため、適切な咬み合わせを考慮した治療計画が不可欠です。

4. インプラント埋入の角度や位置の調整が難しい

前歯の骨は、歯根の方向に対して角度がついていることが多く、インプラントを適切な位置に埋めるためには高度な技術が求められます。また、埋入の角度を誤ると、人工歯が不自然に見えたり、咬み合わせが悪くなったりする可能性があります。

■前歯をインプラントにするメリット

医師 丸

前歯をインプラントにすることで得られるメリットは多く、特に以下の点が挙げられます。

・ 自然な見た目

インプラントは、天然歯のような見た目を再現できるため、他の治療法(ブリッジや入れ歯)と比較しても審美性に優れています。特に前歯の場合、金属のバネが見えることがなく、違和感の少ない仕上がりになります。

・周囲の歯に負担をかけない

ブリッジ治療では、隣接する健康な歯を削る必要がありますが、インプラントは独立した人工歯根を埋め込むため、周囲の歯を削る必要がありません。そのため、他の歯への負担を最小限に抑えることができます。

・咀嚼力の回復

入れ歯と比べて、しっかりと固定されるため、噛む力が天然歯に近いレベルまで回復します。前歯でも硬い食べ物をしっかり噛めるようになります。

・ 骨の吸収を防ぐ

歯を失うと、歯槽骨(歯を支える骨)が次第に吸収されてしまいます。しかし、インプラントは顎の骨に直接埋め込まれるため、骨の吸収を防ぐ効果があります。

■前歯をインプラントにするデメリット

医師 バツ

一方で、前歯のインプラントには以下のようなデメリットもあります。

・治療期間が長い

インプラント治療は、一般的に4~6か月ほどの治療期間が必要です。骨の量が不足している場合は、骨造成を行うため、さらに時間がかかることもあります。

・費用が高い

インプラントは保険適用外の自由診療となるため、ブリッジや入れ歯と比較して費用が高くなります。前歯のインプラント1本あたり、30~50万円程度が相場とされています。

当院のインプラントは250,000円/1本(税別)です。

・手術が必要

インプラントは外科手術が必要なため、手術に対する不安を感じる方もいます。また、持病がある方や顎の骨が極端に少ない方は、適応できない場合もあります。

■前歯のインプラントの治療の流れ

インプラントと天然歯

前歯のインプラント治療は、以下のような流れで進みます。

1. カウンセリングと診査

まず、CTやレントゲンを撮影し、骨の状態を確認します。患者様のお口の中の状況に合わせて、治療計画を立案します。

2. インプラント埋入手術

局所麻酔をして、インプラントを顎の骨に埋め込みます。手術時間は1本あたり30~60分程度です。

3. 治癒期間

インプラントが骨と結合するまで、約3~6か月待ちます。この期間に骨がしっかりと定着します。

4. アバットメント装着

インプラントの土台となるアバットメントを取り付け、歯肉の治癒を待ちます。

5. 人工歯の装着

最終的にセラミックなどの人工歯を装着し、治療が完了します。

■前歯のインプラントに関してのよくある質問

質問

Q1. インプラントの寿命はどれくらい?

適切なケアを行えば、10年以上持つことが一般的です。定期的なメンテナンスが重要ですが、それ以上長持ちしている患者様も多くいらっしゃいます。

Q2. 手術は痛いですか?

局所麻酔を使用するため、手術中の痛みはほとんどありません。術後は腫れや痛みが出ることがありますが、数日で落ち着きます。

Q3. インプラントのメンテナンスは必要?

インプラントは天然歯と同様に、毎日の歯磨きと定期的な歯科医院でのメンテナンスが必要です。

■前歯のインプラントはどんな医院を選べばいい?

紹介する歯科衛生士

1. インプラント治療の実績が豊富な医院

経験豊富な歯科医院であれば、前歯の審美性や機能性を考慮した治療を提供できます。

2. 精密検査をしっかり行う医院

CTスキャンやデジタル技術を活用し、正確な診断を行う医院を選ぶことが重要です。

3. メンテナンス体制が整っている医院

治療後の定期メンテナンスをしっかり行ってくれる医院を選ぶことで、インプラントを長持ちさせることができます。

当院のインプラント治療は、日本口腔インプラント学会専門医である院長が担当します。患者様のお口の中の状態を隅々までチェックし、3社のインプラントを使い分けております。難症例でも対応可能ですので、他院で治療を断られた方も、一度ご相談ください。

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この記事の監修者

福岡市にある歯医者【ひぐち歯科医院】院長、樋口 昌男

院長 樋口 昌男

福岡市の歯医者【ひぐち歯科医院】では、健康なお口の状態を長期的に維持し続けることを目指して参ります。

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