インプラント治療の向き不向き

十分な骨量と質の条件

インプラントは顎の骨に埋め込むため、十分な骨量と質が必要です。歯を失った後、時間が経つと骨が吸収されることがあります。したがって、骨の量が不足している場合には、骨の移植や補填を行う必要があることがあります。

健康な歯周組織

周囲の歯周組織が健康であることがインプラント治療の適応症となります。歯周病などの歯周組織の疾患があると、インプラントの成功率が低下する可能性があります。

一般的な健康状態の要件

全身的な健康状態もインプラント治療に影響を与える要素です。特に糖尿病や免疫力の低下などの慢性疾患がある場合には、治療の適応性について検討が必要です。

これらの適応症を満たす場合、インプラント治療は成功する可能性が高まります。ただし、患者さまの個別の状態によって適応症が変わる場合もあるため、歯科医師との十分な相談が必要です。また、患者さまが理解しやすい言葉遣いで説明することが重要です。当院では、豊富な経験を持つ歯科医師が患者さまとのコミュニケーションを大切にし、適切な治療計画を提案しています。

進行した骨吸収の場合

歯を失った後、骨が吸収されることがありますが、骨の吸収が進んでいる場合には、インプラントを固定するための適切な骨量が不足している可能性があります。

未成熟な顎骨の場合

成長途中の方や若い患者さまの場合、顎の骨がまだ成熟していないことがあります。このような場合には、成長に合わせて骨の形状が変わるため、インプラントの安定性に影響を及ぼす可能性があります。

重度の全身疾患の影響を受ける場合

重度の全身疾患や免疫系の障害がある場合には、インプラント治療が適さないことがあります。手術や治療による負担が大きくなるため、他の補綴方法を検討する必要があります。

これらのケースに当てはまる方には、代替治療法を検討することが重要です。当院では、インプラント治療が適さない場合でも、患者さまに適切な治療選択を提案し、歯の健康と機能を最大限にサポートしています。

骨の治癒不全

手術後、骨の治癒が不全となることがあります。これは主に骨がインプラントと十分に結合しないことによるものです。特に喫煙者や全身疾患を抱える患者さまでは、骨の治癒が遅れる可能性が高くなります。

インプラントの失敗

インプラントが十分に結合せず、移植された人工の歯根が抜け落ちることがあります。これは骨との結合不全や感染などが原因です。定期的なメンテナンスと歯科医師との定期的なフォローアップが重要です。

炎症や感染

手術部位に感染症が生じることがあります。適切な衛生対策と手術の際の滅菌対策が求められます。

ブリッジとその利点・欠点

ブリッジは周囲の歯に支えられた人工の歯を取り付ける方法です。隣接する歯を削る必要がありますが、インプラントよりも比較的短期間で治療が完了することが特徴です。ただし、削った歯に負担がかかることや、ブリッジが長期的には保持されにくい場合があります。

入れ歯の適応と考慮すべき事項

入れ歯は、欠損した歯を取り戻すための着脱式の補綴物です。インプラントよりも治療期間が短く、リーズナブルな選択肢となります。ただし、装着感や違和感を感じることがあるため、適切なケアと定期的な調整が必要です。